2022.4.9 スコット・リッター(1961.7.15-)(英国)。

■元国連主任査察官(イラク戦争に反対し、英米を非難)。

 スコット・リッター(1961.7.15-)、英国。元国際連合大量破壊兵器廃棄特別委員会(UNSCOM)主任査察官、評論家。1991年から1998年にかけて、イラクにおける大量破壊兵器捜索のための国連主任査察官としてアメリカの中東に関する外交政策(主に対イラク政策)を批判し、イラク戦争反対運動に参加した。またトーク番組の解説者となった。イラクサッダーム・フセイン政権は、米国政府が気にするほどの大量破壊兵器保有していない、とリッターが公然と論じたのは、2003年3月にアメリカがイラクに侵攻する直前のことであった。リッターはアメリカ議会や講演活動でアメリカ政府を批判し、一躍時の人になった。また当時のイラク国会でアメリカ・イギリスを批判する演説も行っている。

ウクライナ軍による虐殺を主張。

 「ウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊のブチャで起こった虐殺はウクライナ軍による犯行である。」スコット・リッター元国連大量破壊兵器査察官が、ウクライナ危機に関するイベントに参加した中で発言した。

 リッター氏によると、ロシア軍がブチャに展開していたのは直近の数週間で、地元住民との関係は良好だったという。その証拠に、ウクライナ警察は4月1日にブチャへ向かう際、ロシア軍への協力者を摘発して殲滅すると警告していた。ウクライナ側はこのように発言していました。「仮にロシア軍に協力すれば、待っているのは死だ」と。政府高官がこうした発言を行った映像は残っています。その高官はブチャの市民に対し、SNSで次のように呼びかけました。「自宅にいてください、国家警察が摘発を行います。パニックにならずに自宅にいてください」と。

 ウクライナの懲罰部隊は路上で市民に発砲し、ロシア軍に協力していた市民の自宅に押し入るなどしていたという。我々のもとには、ウクライナ警察が、具体的にはアゾフのグループが「サファリ」(狩猟)を始めると豪語している動画が残っています。ブチャに展開したウクライナ警察特殊部隊の名称がまさに「サファリ」でした。そして彼らはサファリを実行し、ロシア軍への協力者を摘発したのです。摘発とは殺害を意味します。拘束するのではなく殺害です。そして彼らはこれを実行しています。その後、彼らは市内を練り歩き、遺体の撮影を行い、ロシア人がやったのだと豪語してるのです。

 メキシコのジャーナリストが4月1日、現地に到着して撮影していたところ、まだ鮮血が流れていたと証言している。これは市民が撮影直前に殺害されたことを意味している。こうした状況を踏まえ、ブチャで起こった虐殺の真相はウクライナ国家警察による親露派住民の粛清だとリッター氏は結論付けている。

 ロシア国防省では、ロシア軍は3月30日に完全にブチャから撤退しており、3月31日のブチャ市のフェドルク市長がビデオメッセージの中で市内にロシア兵はいないと発言したこと、さらに市街における一般市民に対する銃撃について何の言及もなかったことを強調している。

 元国連兵器査察官のスコット・リッター氏による「ロシアとウクライナの戦い」の分析と見解 ~「未来はモスクワにあり、世界中がモスクワに引き寄せられ、モスクワ・北京軸が現実のものとなりつつあります」元国連兵器査察官のスコット・リッター氏は、“イラクサッダーム・フセイン政権は、米国政府が気にするほどの大量破壊兵器保有していない”と主張して、イラク戦争に反対していた人です。

 2003年2月、東京大学はスコット・リッター氏を招いて「『イラク戦争』を考える講演とシンポジウム」を開催。スコット・リッター氏は、「査察当初からアメリカはフセイン政権転覆を最優先の目標とし、それを査察よりも優先していた」「査察中断の責任はイラクにあったのではなく、様々な妨害行為を行ったアメリカにある。」と指摘し、「アメリカは依然として大量破壊兵器の廃棄よりもフセイン体制の転覆が最優先。表面では査察を求めるというが、実はそうではない。廃棄が完全に行われれば、経済制裁を解かなければならない。フセインが政権に就いたまま国際社会に復帰する。これをアメリカは絶対に容認したくない。査察が成功裏に進むことは、アメリカの望みとは逆行する」と言っていました。

 スコット・リッター氏は、「今日、多くのアメリカ人が、ウクライナアフガニスタンを再現し、ロシアをウクライナの紛争に吸い込み、アフガニスタンソ連を破壊したようにロシアを破壊することを考えています。結局、アメリカの対ロシア政策は…体制変更、つまり、ウラジミール・プーチン排除ということを理解しなければなりません。」と言っています。また、「唯一確かなことは、私の意見では、ロシアがこの戦争に勝っているということです。」「未来はモスクワにあり、世界中がモスクワに引き寄せられ、モスクワ・北京軸が現実のものとなりつつあります。」と言っています。私の直観でも、ロシアの勝利は100%です。そしてロシアは世界の希望です。