報知新聞(1941年6月23日)

 西田昌司氏の動画で教えてもらった「地底政府」で検索すると、戦前戦中の日本でこんなことが新聞で取り上げられていた。

アメリカの地底政府(ディープステート)

 国民がストップと手を挙げているのに運転手ルーズヴェルトは赤信号を無視して遮二無二参戦の交叉点を渡ろうとしているのだ、冷静な与論を踏みにじってまでアメリカは何故"参戦"の危うい橋を渡ろうとするのか。アメリカの実思を歪め、アメリカの与論を去勢するものは誰か?この疑問符をあぶりだしにかけると、『参戦を煽るもの ユダヤ地底政府』という文字が大きく浮び上って来る。ニューヨークがジューヨークと呼ばれ、ニューディールがジューディールと皮肉られ、ニュースペーパーがジュースペーパーといわれるくらいジュー即ちユダヤ勢力が浸潤し、ユダヤの資金力によって金しばりにされているアメリカである、米の参戦近しが喧伝される今、ここにアメリカの参戦をあおる"ユダヤ地底政府"を白日下に暴き、参戦の鐘は論がために鳴るかを解剖して見よう。

(1) 黄金の力ぞ偉大 大統領選挙の裏を覗けばユダヤ財閥の大芝

 ナポレオン一世がかってユダヤの恐るべき悪について述べた言葉のなかに【ユダヤは地球上癩病よりも恐ろしく他民族の体に附着せる寄生虫である】という警句があるが、現代のアメリカはさしづめ政界といわず、財界といわず、言論、文化機関とあらゆるものをユダヤ寄生虫によってむしばまれた異常体質、異常国家である、下はギャングから上は大統領に至るまでユダヤの恩のかからないものはないといわれる位ユダヤ黄金力によってあやつられ、踊らされるドンキホーテアメリカ。その恐るべきユダヤ金王朝の威力を最も端的に示した卑近な例は昨秋の大統領選挙であった、ウイルキーか、ルーズヴェルトの三選かと世紀の話題を賑わした大統領選挙も、種を明かせばユダヤ地底政府が書御し—ユダヤ財閥が演出した国際的"からくり芝居"であったのだ。世界の金の三分の二以上を自己の懐におさめ、左団扇で凉しい顔をきめこんでいたユダヤ国際金融資本にとって今次大戦—ヒトラーの金本位打倒戦は恐るべき現状打破の□槌だ。ヒトラリズムを呪咀し、ナチスの覆滅を企図したユダヤは、アメリカの参戦によってドイツを叩きつぶし世界にみなぎる反ユダヤ思想を撲滅して国際金融資本を死守せんとした。しかし一億三千万のアメリカ国民を馬車馬のように参戦街道へ駆りたてることは容易な業ではない。そこで書卸されたのが、一九四〇年の大統領選挙戦の"からくり芝居"であった。

 ウイルキー仇敵ルーズヴェルトの親書を携えて英国に使す"というニュース。選挙の際ルーズヴェルトの反対候補として文字通りの鎬を削ったウイルキーが、打倒ルーズヴェルトの舌の根もかわき切らない中に、豹変も豹変政敵ルーズヴェルトの軍門に降って対英援助の使者としてロンドンに渡るというのであるから世界中がアッと驚いたのも無理はない。しかしこれもユダヤにとって見れば予定の筋書をプログラム通り取進めたのに過ぎないのであって、米国の識者は初めてウイルキーの正体を知り大統領選挙のからくりを看破したのであるが、時即に遅かったのである。ウイルキーの英国訪問の費用は全部ウォール街から支出されたというし、英国での談合もドイツが提唱する新しい経済理念に対する金本位ブロック死守の相談であると伝えられるのは、ユダヤに対する彼の忠実なご用振りを如実に物語っているではないか。

(2) 買われる献□ 共にユダヤの□く 反猶の旋風に抗□の横顔

 大統領候補ともあろうものがユダヤの走狗を務めるなんてそんな馬鹿気たことがあり得るものでない、とその信憑を疑う人があるならルーズヴェルトとウィルキーの経歴を洗って見るがいい、ウニンテル・ウィルキーはそもそもドイツ系市民である。彼の肉体にわれっきとしたゲルマン民族の血が流れている、しかし彼はウォール街の願問弁護士から身を起し、ユダヤ金融資本家の庇護を受けてコンモンウェルズ・エンド・サザーン電力会社の社長にまで栄達した、いわばユダヤ財閥の給費生として今日の地位を築いたのである。今度の戦争でもドイツ系市民として当然『欧洲問題不干渉』『参戦反対』を絶対主張すべき立場にありながら、大統領選挙戦に敗れるや仇敵ルーズヴェルトの使者としてイギリスに渡り対英援助の御用を務めているのである。

 独系米国人はナチ政府の侵略と力による征服慾を嫌悪し、これを拒否するものであると祖国罵倒の飛箭を放っている。そして米国に帰るやルーズヴェルトと口を並べて援英を扇動し、米国の参戦を強調しているのである。果せるかなユダヤ地底政府はウイルキーのユダヤに対する熱情的な献身振りを多とし"ユダヤに対する功績顕著なり"としてユダヤ歴戦勇士団の本年度メダルを授与したとAP通信は報じている。ルースヴェルトに至ってはよりユダヤ的色彩が濃い。彼がかって一九三五年三月十四日のニューヨーク・タイムスが紙上に述べたところによると遠き過去において余の先祖はユダヤ人であったらしい。

—血は争えず

 ル大統領の性格は多分にユダヤ的だといわれる、彼は伝統と因襲を極端に嫌悪する、これはユダヤの特徴である。伝統と因襲が重んじられる国では、ユダヤの存立が許されないからである。ル大統領はまた言行不一致で自己の約束を平然破棄する、これもユダヤ人特有の性格である。

—血は水よりも濃し

 ル大統領は世界でも有数のユダヤ保護者である。彼の側近、いわゆるブレーン・トラストはほとんどユダヤの勢力で固めているといわれる位の親猶冢である。だから世界のユダヤ同族は彼をユダヤ民族のチャンピオンとして、崇め新時代のモーゼと尊敬している、米国のユダヤ地底政府はル大統領のユダヤに対する抜群の功績に酬いるためゴットハイルメダルを授与したと一九三八年一月十四日付のアメリカン・ヘブリュー誌は伝えている。その表彰事由は『ル大統領は一九三七年ユダヤ人と米国人間の親善運動に多大の尽力をし顕著なるサーヴィスをなした。またル大統領が世界的の反猶運動に対し猛烈にして、明快な演説をシカゴ市において行った功労による』と記されてあるそうで、これによってもル大統領のユダヤに対する、並々ならぬ献身振りが察知出来るのである。ユダヤ排□の本陣ドイツでは最近戦争をたきつけるユダヤ英米帝国主義者のことを"第六部隊"とやゆしているが、ユダヤの金権太夫に操られて米国の参戦を煽るル大統領などはさしづめ"第六部隊長"の名称を奉らるべきところであう、ル大統領ばかりでなく白聖館の主は初代大統領ワシントン以来ほとんど大部分がユダヤの支持者で、しかも揃ってユダヤの秘密結社フリーメーソンの結社員であるといわれる。

(3) 重慶政府は"出張所" 戦火の挑発者秘密結社は躍る

笑止や蒋夫妻もその一員

 先ず挙げただけでもジャクソン、ボルク、ブカナン、ジョンソン、ガーフィールド、マッキンレイ、セオドル・ルーズヴェルト、タフト、ジェファーソン、モンロー、ハーヂング、ウイルソンと十指にあまる大統領がフリーメーソンの結社員だといわれ、また結社員ならざるものは大統領となる資格がないとまでいわれている。現に反猶的な色彩をもっていたクーリッヂ大統領はその反猶的な言動が祟って怪死を遂げ、いまだにその死因は分らないが、おそらくユダヤの魔の手にかかったものと信じられている。一方第一次戦の大立物ウイルソン大統領は、ユダヤの伏魔殿ともいうべき国際連盟をつくったのを初め、ユダヤに貢献したお陰で、ブリンストン大学総長時代の彼の桃色事件はついに新聞種にならずに済んだといわれる。

 ここでちょっとフリーメーソンについて簡単に説明して置こう。元来フリーメーソン結社は非ユダヤ人によって創設され発達したものであるが、ユダヤ民族特有の根強く巧妙な策動によって、現在ではフリーメーソン結社の中心勢力は各国共ユダヤ人によって掌握され、ユダヤ人によって指導されている。フリーメーソン結社が表面掲げるモットーは人道主義、自由平等、博愛とひどくしかつめらしいものであるが、これは完全な羊頭狗肉であって、同結社の目的とするところは無神論的な世界共和国の建設にある。これはそのままユダヤ世界制覇の野望と一致する。ドイツ、イタリアでは、【フリーメーソンユダヤ地底政府の一翼を形成するものである】と喝破してつとに結社を禁止、またポルトガル、スペイン、ルーマニアブルガリア、トルコ等の諸国でもこれに習っている、兔に角ユダヤフリーメーソンとは楯の両面であって、ユダヤの陰謀とフリーメーソンの策謀とは、常に影の形に添う如く連れ添うことを忘れてはならない。

 第一次世界大戦ユダヤ人によって計画され、ユダヤ人によって遂行されたことはあまりに有名であるが、その第一次大戦を、点火した彼のサラエボの一青年こそは実にフリーメーソン結社員であった。それでは今次大戦にけるフリーメーソンの役割はどうか、世界をおおう硝煙と鉄火の陰に仕掛けられた時計爆弾、フリーメーソン結社の陰謀のあることを忘れてはならない。ここにおいてアメリカ参戦の性格が初めて明らかにされるのだ。

 試みに世界の地図を枢軸国と連合国の二色に分けて見るがよい。そしてアメリカの援助のもとに抗戦を続けるイギリスと、重慶政権の元首並に独裁者が誰であるかを想起して貰いたい。イギリス皇帝ジョージ六世陛下並に、将介石こそはアメリカ大統領ルーズヴェルトと共に実にフリーメーソン結社員なのである。ジョージ六世陛下は、今から二十二年前の十二月三日にロンドンでフリーメーソンに加盟され、結社番号二千六百十三号を持っておられる、将介石に至っては宋子文宋美齢などの宋家一門とともに挙げて、フリーメーソンの有力なメンバーであり、ユダヤ財閥と結社して軍政権下の人民を絞り上げているユダヤ国際金融資本にとって重慶政権は彼等の支那出張所であり、将介石は実にジュー介石なのである。

 一昨年の夏イギリス皇帝がカナダ訪問のお席を以てワシントンに赴かれ、ルーズヴェルトと会見、また最近ルーズヴェルトの子息が、重慶を訪問して大歓迎を受けた事は、何を物語るか、フリーメーソン結社には一旦結社に加盟した以上は結社員は互に兄弟の関係を結んで扶け合い、一方の兄弟から援助を乞われた場合は万難を排しても扶け合うという仁義があるとするとル大統領とイギリス皇帝とは兄弟であり、ル大統領と将介石とも兄弟であり、またイギリス皇帝と将介石とも兄弟であるということになる。ル大統領が、自国を民主主義国の兵器廠と化してまで狂人じみたイギリス援助、重慶政権援助に狂奔する無軌道的な行動の陰には、フリーメーソンの仁義がル大統領の心理に大きく影響していることを見逃してはならない。アメリカ参戦の鍵はここにもあることを忘れてはならない。

(4) 乱れ飛ぶデマの本拠 騒ぐ世人尻目に楽屋裏で赤い舌

 燃えさかる大戦の戦火はついに独ソ国境に飛んだ。きのうまで固く握られていた独ソの握手が、きょうは反撃のアッパーカットとなってベルリンからモスコーの顔面へ飛んでいる。まこと猫眼のようにめまぐるしい世界の情勢である、ひとり北□笑むのはユダヤ国際金融資本であろう。さて独ソ交戦に先だって去る十九日ニューヨーク、ロンドンの新聞街を震源地として、「独ソ国交断、絶ドイツ軍大挙ソ連に進入」というセンセーショナルなニュースが青天の霹靂の如く全世界に撒布され、世界の人々の耳目を口動かしたことは、まだ読者の記憶に生々しいことこと思う。これは間もなく英米側から流布されたデマと判明したが、なんぞはからん、このデマの紙つぶてこそは、実にユダヤ地底政府の製造したものである。資金が世界第一の力であるならば出版物は第二の力であるとユダヤ人アドルフ・クレミエが述べているように、ユダヤは世界の初めニューヨーク・ヘラルド紙、ニューヨーク・ポスト紙、フィラデルフィア・レコード紙、ニューヨーク・ワールド紙と全米要衝の有力紙はほとんどユダヤ資本の傘下にあり、その他数え上げたら際限がなく、アメリカでニュースペーパーがジユースペーパーといわれるのも、まことに宜なる哉と思わせるものがある。ここで見逃してならないとは新聞事業の投資者並に新聞機構内の支配者がユダヤ人であるばかりでなく、新聞の糧道である広告の八割までがまたユダヤ人企業家によって占められ、殊にアメリカの諸新聞は百貨店の広告をドル箱としている関係上、ユダヤ系百貨店の日刊新聞に及ぼす影響は想像以上に大きいものがあるということだ。ニューヨーク・ヘラルド紙は最後までユダヤ禍と戦い通した新聞として有名である。

(5) 仮面剥れた米国映画 恋愛や文化にも破壊の触角

 アメリカ映画こそ言論機関と共にユダヤ金融資本が一手に掌握する独占事業なのである。ハリウッドはユダヤエルサレムであり、ジユーのメッカであり、ウオール街と共にユダヤ地底政府の本丸ともいえるのである。現在アメリカの代表的映画会社でユダヤ人の息のかからないものは一つもない。パラマウントユダヤ人アドルフ・ヅーカーの経営であり、ユニヴァーサルはユダヤ人カール・ラムリの創立にかかり、ラムリ一家が過半数の株券を所有しているメトロ・ゴールドウィン・メーヤーはマーカス・リユー、ルイズ・メーヤー、カール・レムールの三ユダヤ人の共同経金の三分の二を自己金庫に納める一方"紙の砲弾""ペンの爆弾"ともいうべき言論機関を着々その傘下に吸収して今や世界の新聞通信事業の七十パセントを一手に掌握して世界の与諭を意のままに虚造、歪曲、捏造している、ユダヤの言論機関はユダヤ地底政府の発する捐令のままに反日、反ナチ、反枢軸のデマニュースを毒ガス弾のように全世界に撒布して彼等の国際金融資本を擁護し、世界の新秩序を死守せんとしている。(中略)とデマの出所は期せずしてユダヤ系の新聞通信社並に放送会社である。(中略)またデーリー・メール紙は前大戦の時ドイツが武力戦で勝ちながら宣伝戦のため敗れたとルーデンドルフ元師をして千秋の恨をかこたしめた英国宣伝戦の総参謀格である有名なノースクリップ卿の創立にかかるものでいわずと知れたユダヤ系、更にAP(アソエニテッド・プレス通信社)はアメリカにおいてUPと並び称されるユダヤ資本の大通信社である。とデマの製造者を洗って見れば揃いも揃って同じ穴のユダヤである。

 如何に日本の宣伝が正義人道を説いても、世界の言論機関の七割を握るユダヤ地底政府が、支那ユダヤ財閥援護のために親支反日的な報道を行ってはてんで太刀打も出来ないのである。

 上院孤立派のホイラー議員などは大いに憤慨して『パラマウント会社を初め各映画会社が戦争を煽動する映画を作り、商売に利用するのはアメリカを損うものだ』と抗議書をハリウッドに叩きつけたが、映画会社は一向に反省の色もなく盛んに戦争熱を煽動しているのである。ユダヤはまた映画を三S政策の一翼として利用していることを忘れてはならない。三S政策とはセックス、スクリーン、スポーツによって国際主義を高揚し道徳を破壊し家族制度、社会秩序を攪乱し、ユダヤ思想への同化を誘導するものである。

 ロスチャイルドのような千万長者から下はニューヨークのイーストサイドユダヤ人窟に巣喰う一文なしに至るまで、ユダヤ人の共通した特質は金に対する執着と狡智である。在米那人はユダヤのことを九一と呼んでいる、九に一をたせばジユーになるというのであるが、また一面九一といえば拝金主義者の代名詞を意味するというくらいジユーの吝嗇性をさげすんでいる。

(6) 銭の金にも□ 世界の血□亡者

 アメリカ排猶陣の旗頭自動車王フォードは『第一次大戦最大の利得者、それはユダヤ人だ』と喝破しているが、事実四年半の間ヨーロッパを咬み合せ、敵味方二股かけて軍需品を売込み、戦争を長びかすことによって、巨利を拍したのは彼等ユダヤ人であった。数千億ドルの戦費と二千八百万人の流血をすすって豚ように太ったジユー、わけてもアメリカ軍需工場は配当率五百割という驚異的利益率を挙げたが、その儲け頭こそクーン・ローエブ商会のシッフ一党であったのだ。ヤコブ・シッフは近世ユダヤ財閥発祥の地といわれるドイツ、フランクフルトの出身で一八九五年アメリカに渡り、ローエブの長女と結婚、女婿となったが、生来の経才は忽ちにしてアメリカ経済界を席巻、アメリカ・ユダヤ人の大同団結を図って全米にユダヤ銀行の一大トラストを形成した。そして第一次大戦後の不況と一九二九年の大恐慌を織込んだ一九二三年から三二年の僅か十年間に閉鎖された非ユダヤ系銀行七千五百近くをことごとくその傘下におさめてしまった。しかも一九二九年フーヴァー大統領時代の大恐慌もシッフ一党の計画的陰謀であった。(中略)おそらく納税額が現在の二倍となり、公債発行額の最高限度も現在の六百五十億ドルから、一躍一千憶ドルに改正される日の来るのも遠くはあるまい。これはまさにモルガン財閥と国際銀行家達が望んでいるところである。

(完) 参戦へ煽動する毒杯 "自由の女神"も遂に歎く猶太化

 中央協力会議総会の席上石井情報局第三部長が『米国与論の動向』について説明を行った中に米国の現状はあたかもプールの飛込台と水面の中間にあり、まだ水に濡れてはいないが、今更飛込台に戻ることは出来ないという興味ある引例を用いていたが、アメリカを飛込台から参戦のプールへ突き落した者こそユダヤ国際金融資本でありユダヤ地底政府である。

 アメリカ大陸の地底深く根を張ったユダヤ秘密国家は毒蜘蛛さながらブナイ・ブリス、ケヒラ、フリーメーソン、ミオン団、ユダヤ人同盟、ロータリー倶楽部、救世軍とさまざまの毒糸を張りめぐらして、一億三千万のアメリカ国民を参戦の大謀網に追込んでいる。

 アメリカは今やまさにジユーナイテッド・ステーツ・オブ・アメリカと改称せねばならない。ヒトラーの弾圧政策に追われたユダヤ避難民はその流氓の主流をアメリカへ向け滔々として流れ込んでいる。"自由の女神"を玄関番にするアメリカこそユダヤの理想境であり、ユダヤ楽天地であり、そして永遠のエルサレムであるとばかり怒濤のように雪崩れ入っているのである。

 かくて従来ユダヤ最大の保護国であるイギリスの敗色を目の辺りに見たユダヤ人は、米国をユダヤ永遠の城砦とすべく碧々準備を進めているのだ。近東の沙漠地帯でしかも猫の額ほどの面積しかない彼等の祖国パレスチナにくらべれば、アメリカは土地も広く富も豊かだ。そして既に政界、財界、言論界、文化方面とアメリカ各層に亘るユダヤ化の地均しは九分通り完成している。ユダヤの新しき祖国アメリカ、彼等のシオニズム(祖国復興)の目標は、今やパレスチナからアメリカに書き換えられようとしているのだ。

 そもそもアメリカ大陸を発見したコロンブスそのものがユダヤ人である。当時スペイン、ポルトガルを初め全欧にみなぎっていたユダヤ人迫害と追放のはけ口として取上げられたのが未開の南北米大陸であった。コロンブスの新天地探険の状途を援助したものはスペイン王室収税宮サンタンゲルを初め大蔵大臣、出納官等のユダヤ人で彼等がイサベラ女王を動かして王室から三十万円の探険費用を無利于で貸与えることに成功したのだ。全欧ユダヤ人の□望を集めたコロンブスは困苦艱難と闘ってついに新世界を発見した。そして欧洲を追放されたユダヤ人七十万は怒濤のように新天地アメリカへ向け殺到したのだだからアメリカは開拓建国から現在に至るまでユダヤ人の手によってなされたといっても過言ではない『漂浪ユダヤ人』という語が固有名詞として取扱われているほどさまよい続けた彼等も今こそ安住の地を得ようとしているのである。

 言論機関をユダヤが握っているためその真相はなかなかに伝えられず、また反猶運動もほとんど秘密結社の形で、潜行的に進められているが、銀シャツ党、白椿の騎士団、新K・K・K、キリスト戦線、アメリカ・ドイツ団等の有力団体を初め、百以上の反猶団体が『アメリカの建国精神に還ってアメリカ人のアメリカをつくれ、アメリカをジユーの魔手から解放せよ』と叫んでアメリカの支配勢力たるユダヤ系の資本閥、政治力、宣伝力に対して果敢な闘争を続けている。